Cにはmがつかないのに、Dにはmがついています。
Bにいたってはmだけに飽き足らずm-5 までついています。なぜなのでしょうか?

 

ここから説明のため、次の呼び方をします。
CコードのときのCのように開始する音をルート(根音ともいう)または第1音
CコードのときのEのように開始音からみて3番目の音を第3音
CコードのときのGのようにEからみて3番目の音、すなわちCから見て5番目の音を第5音

 

では始めます!!

 

Cのコードで使用する音はC E Gの3つです。
Dのコードで使用する音はD F Aの3つです。

 

この2つの違いはルートと第3音の間に含まれる黒鍵盤の数です。
CコードのときのCとEの間には、黒鍵盤が2つ(C# D#)含まれます。
黒鍵盤が2つ含まれると全体的に明るい和音になります。これがメジャーコードです。

 

DコードのときのDとFの間には、黒鍵盤が1つしかありません。(EとFの音の間に黒鍵盤がないから)
黒鍵盤が1つしか含まれないときは全体的に暗い和音になります。これがマイナーコードです。

 

第5音は基本的に根音との間に黒鍵盤が3つ入ります。
メジャーコードも、マイナーコードも根音と第5音の間の鍵盤の数は変わりません。
メジャーコードの場合、マイナーコードよりルートと第3音の間が半音1つ分(鍵盤1つ分)広い代わりに、第3音と第5音の間が半音1つ分狭くなっています。

 

ルート ○ ○ ○ 第3音 ○ ○ 第5音 → メジャーコード
ルート ○ ○ 第3音 ○ ○ ○ 第5音 → マイナーコード

 

っていうことは、Amコードの第3音を半音上げると Aコードになるということです(黒鍵を使います)
また、Cコードの第3音を半音下げるとCmコードになります。(同じく黒鍵使います。)

 

コードを構成する3和音には目的があって、ルートは私が主役と主張する音
第3音は明るい、暗いの性格をあらわす音、第5音は明るい暗いの性格を隠して主役をささえる音となっています。

 

これは以前にお話しました周波数の話の中で、周波数比が1:2のときは1オクターブ音の音程になるといいましたが、
周波数比が2:3の音程が第5度となっており、オクターブの次に混ざりよい音なんです。(単純な比率の周波数ほど混ざりやすい)

 

結果、第5音は厚みを出すのに向いています。
また、周波数比が単純なので、重ねたときに濁りにくいので、ルート音と第5音だけで弾く和音は歪を加えたギターの演奏で好まれます。

 

最後にBmだけ-5がついていた理由です
ほかのコードはすべてルートと第5音の間に半音が3つあったのにルートのBと第5音のDの間には半音2つしかありません。

 

白鍵盤だけで作った和音はすべてシックリくる第5音となっていましたが、Bだけは第5音に半音1つ分が足りません。
これはこれで不完全なコードではなく、りっぱな役割があるのですが、とりあえず半音足りないことに違いがないので、
第5音に半音足りない合図として -5 であったり b5 であったりをつけます。

 

Bm7-5 は、「私はBm7のコードです。ただし、第5音が半音分低いんです。」と自己紹介しているわけです。

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